海外のWebサイトや天気予報を見ていて、「あれ?この気温、なんか高すぎない?」と感じたこと、ありませんか?
たとえば──
「今日は90°F(華氏)です」って言われても、えっ、90度!? ってびっくりしちゃいますよね。
でもそれ、実は 摂氏 でいうと約32℃くらい。つまり、単位が違うだけで“感じ方”が変わるんです。
そもそも、摂氏と華氏ってなに?
単位 | 発案者 | 氷点 | 沸点 | 主な使用国 |
---|---|---|---|---|
摂氏(℃) | アンデルス・セルシウス(スウェーデン) | 0℃ | 100℃ | 日本・ヨーロッパ・アジアなど |
華氏(℉) | ガブリエル・ファーレンハイト(ドイツ) | 32℉ | 212℉ | アメリカ・カリブ海地域など |
摂氏は「水が凍る温度=0℃」「沸騰する温度=100℃」という、自然現象を基準にしたスケール。
一方、華氏は「人間の体温や感覚」を基準にしていて、日常生活での“肌感覚”に寄り添ったスケールなんです。
なぜ2つあるの?──背景をやさしく紐解く
① 科学の進み方が違ったから
・摂氏は、科学的な測定と標準化を目指して作られた
・華氏は、当時の技術で「人が感じる温度」を基準にした
つまり、目的が違ったんですね。
摂氏は「正確さ」、華氏は「わかりやすさ」を重視していたんです。
② 国の文化や歴史が影響している
アメリカでは、イギリスの影響を受けて華氏が広まりました。
その後も「エアコンの設定」「天気予報」「工業製品」などが華氏ベースで作られたため、インフラごと華氏に最適化されてしまったんです。
「変えるにはコストがかかるから、そのまま使い続けている」
「アメリカ人にとっては、華氏の方が“感覚的にわかりやすい”」
変換ってどうするの?
ざっくり覚えるなら、こんな感じです。
華氏 → 摂氏:(℉ − 30) ÷ 2
例:100℉ → (100 − 30) ÷ 2 = 約35℃(実際は37.8℃)
摂氏 → 華氏:(℃ × 1.8) + 32
例:25℃ → (25 × 1.8) + 32 = 77℉
「30引いて2で割る」だけでも、日常の気温ならだいたいOK!
まとめ
摂氏と華氏──
どちらも「人の暮らしに寄り添うため」に生まれた温度スケールです。
違いがあるのは、文化や歴史が違うから。
でも、どちらも「暑いね」「寒いね」を伝えるための、やさしい道具なんです。
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