「 辛さ○倍 」の正体とは?──辛口料理の“倍数表記”に潜む曖昧さ

@らんだむ
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激辛好きにとってはワクワクの対象、そうでない人には恐怖の対象──それが「 辛さ○倍 」という表記。
カレー屋、ラーメン屋、麻婆豆腐専門店など、辛い料理を提供する店ではよく見かけますが……この「○倍」、いったい何の倍なのでしょう?

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倍数の基準は店ごとにバラバラ

まず結論から言えば、辛さの「○倍」には業界共通の基準は存在しません。
これはつまり、店ごとの“体感スケール”でしかないということ。

たとえば、あるカレー屋の「5倍」は市販の辛口カレー程度かもしれないし、別のラーメン屋の「5倍」は唐辛子が山盛りで汗が止まらないレベルかもしれない。
同じ「5倍」でも、辛さの体感はまるで別物なのです。

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そもそも何を「倍」にしているのか?

多くの店では、以下のような要素を「倍」にしていると考えられます。

・唐辛子の量:粉末やペーストを何倍にするか
・辛味ソースの量:特製ソースやラー油などの使用量
・スパイスの配合比率:辛味成分の濃度

しかし、これらは科学的な辛さ(スコヴィル値)とは無関係。
つまり、「5倍=スコヴィル値が5倍」ではないのです。

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倍数表記って意味あるの?

ここで疑問が湧きます。
店ごとに基準が違うなら、「○倍」って意味あるの?

答えは「店内では意味があるが、店をまたぐと意味がない」です。

観点 意味がある?
同じ店内での比較 ✅ ある(1倍より5倍が辛い)
他店との比較 ❌ ない(5倍同士でも辛さが違う)

つまり、「○倍」はその店の“辛さの目安”としては有効だけど、他店との比較には使えないということ。

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辛さは“体感”でしか測れない○倍

辛さの感じ方は人によって大きく異なります。

・辛さ耐性がある人は「5倍でも物足りない」
・辛さが苦手な人は「1倍でもギブアップ」

このように、辛さは主観的な感覚でしかなく、数値化が難しいのです。
だからこそ、「○倍」という表記は曖昧だけど便利な“目安”として使われているのでしょう。

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まとめ

・「○倍」は店ごとの独自基準
・科学的な辛さ(スコヴィル値)とは無関係
・他店との比較には使えない
・体感に依存するため、万人に通じる尺度ではない

もし辛さを客観的に測りたいなら、「スコヴィル値(SHU)」という指標があります。
これは唐辛子の辛味成分「カプサイシン」の濃度を測るもので、ハバネロやブート・ジョロキアなどの激辛唐辛子は数十万〜数百万SHUにも達します。

ただし、飲食店でこの値を使うことはほぼありません。
理由は単純、「体感と一致しないから」です。

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