「 軽症 」と「重症」の境界線ってなに?

@らんだむ
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「 軽症 です」「重症ではありません」──
この言葉、安心できるようで、実は誤解されやすい。
医療現場で使われる「軽症」「重症」という言葉は、
見た目の印象と、医学的な意味がズレていることが多いのです。

今回は、「軽症と重症の境界線とは何か?」を、
医療・言語・UXの視点から読み解いてみます。

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1. 「軽症=軽い症状」ではない

まず前提として、「軽症」は“命に関わらない”という分類であって、
“楽な状態”や“すぐ治る”という意味ではありません。

・骨折 → 軽症(命に関わらない)
・高熱・嘔吐 → 軽症(命に関わらない)
・視覚障害 → 軽症(命に関わらない)

つまり、本人の苦しさとは関係なく“医学的な危険度”で分類されるのです。

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2. 「重症=命に関わる可能性がある」

一方、「重症」は以下のような状態を指します。

・呼吸困難
・意識障害
・多臓器不全
・ICU(集中治療室)での管理が必要

これらは、生命維持に関わる機能が損なわれている状態。
つまり、「重症=命の危険がある」ことを意味します。

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3. 境界線は“生命への影響”

分類 判断基準 誤解されやすい例
軽症 命に関わらない 骨折・高熱・嘔吐
中等症 一時的に生命機能に影響する可能性 肺炎・脱水症状など
重症 命に関わる、集中治療が必要 呼吸不全・意識障害

この分類は、医療機関がトリアージ(緊急度の判断)を行うための基準であり、
患者の主観的な苦しさとは一致しないことが多いのです。

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4. なぜ“違和感”が生まれるのか?

・「軽症」と言われたのに、本人はつらい
・「重症ではない」と言われて安心したら、入院が必要だった
・ニュースで「軽症」と報じられているが、実際は骨折や視覚障害だった

これは、言葉の印象と医学的定義がズレているから。
UXライティングの観点では、“安心させる言葉”が誤解を生むリスクにもなります。

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まとめ

「軽症」「重症」という言葉は、
医療現場では必要な分類だけど、一般の人には誤解されやすい。

だからこそ、
・医療者は「軽症=命に関わらないが、つらいこともある」と補足する
・メディアは「骨折などの症状はあるが、命に関わらない」と伝える
・UX設計では「安心」と「正確さ」のバランスを取る

こうした配慮が、情報の受け手の不安や誤解を減らすことにつながります。

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