海外のスポーツ中継やレシピを見ていて、「あれ?この 単位 、なんか違う…」と感じたこと、ありませんか?
たとえば──
・野球の球速が「100マイル」って言われてもピンとこない
・ボクシングの体重が「150ポンド」って言われても重いのか軽いのか分からない
・ゴルフの距離が「300ヤード」って言われても、どれくらい飛んだのか想像できない
そんな“ちょっとした違和感”の正体は、日本とアメリカで使っている単位が違うことにあります。
日本は「メートル法」、アメリカは「ヤード・ポンド法」
| 分野 | 日本 | アメリカ |
|---|---|---|
| 長さ | メートル(m) | ヤード(yd)、フィート(ft)、インチ(in) |
| 重さ | キログラム(kg) | ポンド(lb)、オンス(oz) |
| 距離 | キロメートル(km) | マイル(mi) |
| 容量 | リットル(L) | ガロン(gal)、クォート(qt)、パイント(pt) |
なんで違うの?──歴史と文化の背景
① メートル法は“革命”から生まれた
メートル法は、1795年のフランス革命のときに「誰でもわかりやすく、統一された単位を使おう」という考えから生まれました。
10進法で整理されていて、世界中で使いやすいのが特徴です。
「1メートル=100センチ」「1キログラム=1000グラム」など、シンプルで安心感のある設計
日本は明治時代にこのメートル法を採用し、現在では国際標準(SI単位系)として広く使われています。
② アメリカは“伝統”を守っている
一方、アメリカではイギリス由来の「ヤード・ポンド法」が今も主流。
これは古代ローマの単位をベースにした、12進法の体系です。
「1ヤード=3フィート」「1ポンド=16オンス」など、ちょっと複雑で慣れが必要
アメリカでは「国民の自由を守るために、単位も強制しない」という考え方が根強く、メートル法への完全移行はされていません。
単位の違いが引き起こす“ちょっとした混乱”
実は、単位の違いが原因で大きな事故が起きたこともあります。
NASAの火星探査機「マーズ・クライメイト・オービター」は、ヤード・ポンド法とメートル法の換算ミスで、火星に衝突してしまいました。
開発費は約193億円──単位の違いが、宇宙規模のトラブルを引き起こしたのです。
まとめ
単位 が違うと、ちょっと戸惑う。
でも、その背景には「歴史」や「文化」がちゃんとある。
だからこそ、違いを知ることで「なんでこうなってるの?」というモヤっとが、すこしやわらかくなる気がします。

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