夏至・冬至の前後で 日の出時刻 が“止まって見える”理由

カレンダーや天文データを見ると、 日の出時刻 は通常毎日少しずつ変わっています。
ところが、夏至や冬至の前後では数日間まったく同じ時刻が続くことがあります。
「これは限界だから？」と感じる方も多いでしょう。今回はその仕組みを解説します。

日の出時刻が毎日変わる理由

・地球は 自転と公転をしており、太陽の見かけの位置が毎日少しずつ変化します。
・地軸が約23.4度傾いているため、季節ごとに太陽の昇る位置や高度が変わります。
・この結果、日の出・日の入りの時刻は毎日わずかにずれていきます。

夏至・冬至で“止まる”ように見える理由

太陽の動きが緩やかになる

・夏至・冬至付近では、太陽の南中高度の変化がほとんどなくなり、日の出・日の入りの時刻変化が極めて小さくなります。

暦の丸め方

・実際には秒単位で変化していますが、時刻表記は分単位なので「同じ時刻」として表示されます。

至（いたる）の意味

・夏至・冬至の「至」は「太陽の動きが至り、止まったように見える」という意味を持っています。

東京の例

・夏至前後 → 日の出 4:25 が数日続く
・冬至前後 → 日の出 6:47 が数日続く
これは「これ以上早く（遅く）ならない限界」に達しているためです。

まとめ

・ 日の出時刻 は通常毎日変わるが、夏至・冬至では限界に達して数日間同じ時刻になる。
・実際には秒単位で変化しているが、人間の生活単位では「止まって見える」。
・夏至・冬至は、太陽の動きが一番ゆっくりになる“節目”だからこそ、暦や季節の区切りとして大切にされてきました。
つまり、夏至・冬至は“日の出の変化が止まって見える特別な時期”なのです。