「 運は使い果たす って言いますけれど、あれは本当なのでしょうか。」
こんな話は、日常会話でもSNSでもよく見かけます。
しかし結論から申し上げますと――ほぼ迷信です。
心理学的にも統計的にも、「運の総量が決まっていて、使うと減る」という根拠は存在しません。
とはいえ、この言葉が広く信じられているのには理由があります。
ここでは、その“正体”をわかりやすくまとめてみます。
なぜ「運を使い果たす」と感じるのか
1. 人間は「悪い出来事」を強く記憶する
心理学では「ネガティビティバイアス」と呼ばれます。
良いことより悪いことの方が印象に残りやすいため、
「昨日いいことがあった → 今日は悪いことが起きた → 運を使い果たした」
というストーリーを無意識に作ってしまいます。
2. 偶然の連続を“意味づけ”したくなる
人間の脳はランダムを嫌います。
本当はただの偶然でも、
「これは何かのバランスが取れているのでは」
と理由をつけたくなるのです。
3. 成功に“謙遜”をくっつける文化
日本では特に、
「運が良かっただけです」
「運を使い果たしちゃいました」
といった表現が謙遜の一部として使われます。
こうした文化的な言い回しが、“本当らしさ”を強めています。
実際のところ、運は“減らない”
科学的に見ても、
・宝くじが当たったから翌年の運が悪くなる
・仕事で成功したから家庭運が下がる
といった因果関係は確認されていません。
むしろ、
「良い出来事が起きる → 行動が前向きになる → さらに良い結果を引き寄せる」
という“ポジティブ連鎖”の方が現実的です。
つまり、運は使い切るものではなく、
行動によって増幅するタイプの資源に近いと言えます。
「運を使い果たした」と思ったときの考え方
① ただの偶然と割り切る
悪いことが続いても、それは単なる確率の揺らぎです。
② 良い出来事を“運の貯金”と考える
「今日はツイていたから、明日もいい流れが来る」
くらいの軽い気持ちで構いません。
③ 運を“行動の結果”として捉える
行動量が増えるほど、チャンスに出会う確率も上がります。
運は“使う”ものではなく、“作る”ものです。
まとめ
「 運を使い果たす 」という言葉は、
・ネガティブな出来事の記憶の偏り
・偶然への意味づけ
・日本的な謙遜文化
が組み合わさって生まれた“迷信”に近いものです。
運は有限のポイントではなく、
行動と心の状態で変わる“流れ”のような存在です。
だからこそ、良いことがあった日は素直に喜んで大丈夫です。
「運を使い果たした」なんて気にせず、
次のチャンスを迎えに行けばよいのです。

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